アンドゥリエン防衛軍 (The Defenders of Andurien)


 “アンドゥリエン防衛軍”として知られるこの恐るべきメック戦士軍団は、2514年――カペラが軍備を増強しているとの噂(これは後に第2次アンドゥリエン戦争を勃発させた)への対応として2個大隊のメックが惑星防衛軍に加えられた時――に創設された。このメック部隊はアンドゥリエン戦争に於いて立派にその本文を果し、その規模と名声を着実に増大させていった。アンドゥリエン州がカペラ人達の手に落ちたのは、戦場ではなく、外交交渉の席上での事であった。
 ハンフリーズ一族と同様、アンドゥリエン防衛軍も独立の伝統と必要があれば自由世界同盟の指導者達にも厭う事なく立ち向かう気概を持っている。カペラが占領したアンドゥリエンから退去させられたアンドゥリエン防衛軍は、アンドゥリエン州に隣接していた2つの惑星、惑星“カナータ”と惑星“グラネーラ”に腰を落ち着けた。オリヴァー・マーリックが自分の姉であるエリーズに立ち向かった内戦の際には、アンドゥリエン防衛軍は“簒奪者”オリヴァー・マーリックを支持した。2779年、アンドゥリエン防衛軍はアンドゥリエン州を奪取する乾坤一擲の攻撃に参加した。(その後)イノセンツ・ハンフリーズ公が言う所の「全くの狂気の沙汰」であるサディアス・マーリックの野心的な“キリング・ストローク作戦”に直面したアンドゥリエンは“自国防衛法”を発動し、その4個連隊中の3個連隊をかの総帥の計画の手の届かない所に置いている。
 キャサリン・ハンフリーズ女公がアンドゥリエンの玉座に即位して以来、アンドゥリエン防衛軍は総帥に対してその1個連隊を使用する事しか許していない。それ以外の部隊は公国国境から1ジャンプ以内に位置しているものの、その彼等自身の惑星群がカペラ軍による攻撃の対象にされるのは非常に稀である。その結果として、アンドゥリエン防衛軍の現在のメック戦士達が持っている戦闘経験の多くは、入念に作られた惑星演習――その部隊の幕僚達が楽しみながら案出したもの――から得ている。従って、アンドゥリエン防衛軍の5個連隊は他のどの自由世界同盟のメック部隊よりも良好な装備と補給が為されているにも拘らず、長期の軍事作戦行動という過酷さに対しての彼等の耐久能力は未知数のものとなっている。
 アンドゥリエン防衛軍の司令官であるサー・ジェームズ・コーカー大将は白髪で汚れの1つもない完璧な身嗜みをしている55歳の紳士であり、彼はキャサリンの長い治世の半分の期間にも渡りその地位を保持している。彼は活力に乏しく、学者ぶった厳しい訓練屋かつ、細かい事に対して強迫観念的な几帳面さを持つ人物である。自由世界同盟の指揮官の多くは、コーカーの軍事作戦経験の不足と戦争に軍教本の教えを当て嵌めるというその硬直した主張から彼の事を嘲笑している。それでも、たとえ最もコーカーの事を中傷するものであったとしても、彼のスパルタ式の訓練体制が驚異的なまでにその部下達を身体的に良好な状態に維持しかつ精神的活力も維持しているのを、不承不承ながら認めている。同じく、彼の訓練シミュレーションには生きるか死ぬかという切迫した状況が欠けているが、それらは大抵は良く考えられておりかつ良く仕上げられたものであり、多数の戦術的・戦略的“授業”を教えている。アンドゥリエン議会の大部分の者達は、彼の事を好いてはいないが許容はしている。
 アンドゥリエンは歴史的に、その部隊内に強力な伝統の観念を維持させる為に、新部隊を創設するよりも戦闘で半壊した部隊を再建する事の方を選んできている。その1つの例外が、第2アンドゥリエン防衛軍である――この部隊は第2次継承権戦争の後半の最中、10年間で3度にも渡り戦闘で壊滅した後に解隊されたのであった。シーファスという名のカペラ人の祈祷師の小農村を第2アンドゥリエン防衛軍が略奪して焼いた後に、シーファスが第2アンドゥリエン防衛軍に対して呪いを掛けた、との伝説が根強く伝えられているものである。今日でも、アンドゥリエン防衛軍の隊員達は、不運が自分達に降り懸かった際には何時でも大抵その“シーファスのジンクス”を口にしている。

部隊名: 第1防衛軍 (1st Defenders)
指揮官: ゼン・ガリバルディ中将
経験レベル: 古参
メック重量:
戦闘機重量:
部隊概要:
 この“第1アンドゥリエン防衛軍”連隊は公式にアンドゥリエン議会防衛の責務を負っており、その時間の90%以上を惑星“アンドゥリエン”にて過ごしている。(“アンドゥリエン”はカペラ人達によって非常に切望されている貴重な惑星であるが故に)この任務は全く大変な責任を持つものであるが、今日、この部隊の役割は儀礼的なものとなっている。それでも尚、第1アンドゥリエン防衛軍はアンドゥリエンの最良のメック戦士達を引き寄せ続けており、第1防衛軍はアンドゥリエン人が望む事ができる最高の名誉ある職務であると見なされている。実際、この部隊のポストの幾つかは、惑星“テベレ”のチャンドラー一族や惑星“シロV”のグラーサス一族と言った貴族の一族の世襲の名誉職となっている。
 第1アンドゥリエン防衛軍の機動本国防御部隊としての役割により、その3個大隊の全ては多様な必要性に適合する事が可能な多国籍の中量級メック、重量級メック、戦闘メックを保有している。加えて、この部隊は26個小隊という驚異的な気圏戦闘機・間接砲・軽戦車・重戦車部隊を持っており、その戦闘能力と偵察能力には多大な強化が為されている。第1アンドゥリエン防衛軍は如何なる事態に対する備えもできている様であり、過去数年間に渡り演習で常に相手の連隊よりも多くの得点を挙げてはいるが、この部隊は10年近くもの間、事実上全く“実戦”を経験していない。

部隊名: 第3防衛軍 (3rd Defenders)
指揮官: メニオ・ドリューズ中将
経験レベル: 一般
メック重量:
戦闘機重量:
部隊概要:
 アンドゥリエン防衛軍の全連隊の中で、“第3アンドゥリエン防衛軍”が恐らく最も激しい女公の支持者であり、かつヤノス・マーリックの中傷者であろう。また、この部隊は最近に戦闘を経験した部隊の1つでもあり、3021年の惑星“シロV”の防衛に参加し、その年後半の惑星“ベテルギウス”へのアンドゥリエンの報復襲撃に参加している。その結果として、その大隊の1つはほぼ一からの再建がされたばかりであり、この部隊の支援小隊群は他のアンドゥリエン防衛軍連隊の水準にまで後少しで達していないのであった。

部隊名: 第4防衛軍 (4th Defenders)
指揮官: ファレル“フライング・フィッシュ”ノガレス中将
経験レベル: 古参
メック重量:
戦闘機重量:

部隊名: 第5防衛軍 (5th Defenders)
指揮官: ジミー“ジェイホーク(略奪者)”リー大佐
経験レベル: 一般
メック重量:
戦闘機重量:

部隊名: 第6防衛軍 (6th Defenders)
指揮官: ミルドレッド・ハンフリーズ中将
経験レベル: 古参
メック重量:
戦闘機重量:


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