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ブラックハート・ローゼズ――“政略結婚” (BLACK HEART ROSES: MARRIAGE OF CONVENIENCE) |
このありそうもない名称であるブラックハート・ローゼズ傭兵部隊は、サラ・ハートのストーンハート・バトルメック中隊とヨハン・ローズによって率いられている1個歩兵大隊のブライアー・パッチ護衛隊の融合体である。両部隊が新たに創設されたアークロイヤル防衛戦線の為に惑星“グレートX”を防衛すべく雇用された後に、2人は出会った。そして、両指揮官の間での急激な恋愛の後、2つの部隊は合併し、ブラックハート・ローゼズを作り上げたのである。
その戦場での能力よりもバトルメックをコレクションするというエキセントリックな情熱の方で注目すべき存在であるブラックハート・ローゼズは、アークロイヤル防衛戦線に長くは留まらなかった。3064年中期、ケル・ハウンドがブラックハート・ローゼズの奉仕に対する二次的な報酬としてモーガン・ケルの古いアーチャー(現在、惑星“アークロイヤル”のケル・ハウンド・ミュージアムにて尊重されている展示品)を含めるのを拒否した際に、その契約延長交渉は決裂したのである。
部隊は代りに、ツェトル・メタル・インコーポレーテッド社の惑星“ラーネ”の支社の最高経営責任者であるシモン・クリーズ准男爵からの契約を受け入れた。連邦=共和国内戦の最中のヴィクター派の指導者として、クリーズはラーネ・シティーに於けるキャサリン派のエツヤ・エンドー公爵の軍備増強を相殺する事を望んだのである。ショームット・スプリングズを防衛する為に雇用されたのであるが、ありがたい事に雪解けの季節はキャサリン派の公爵が本気の軍事行動を開始するのを阻止した。しかし、この2つの地下都市間の散発的な小競り合いは戦争が終結するまで続いたのであった。
最近になり、マリア帝国の意図に対する連続的な懸念は、ニオプス連合にその増大中の防衛軍を強化する為にブラックハート・ローゼズを雇用する事を促した。幾つかの新装備を運用する為の人員が不足している事により、ニオプス連合のブラックハート・ローゼズとの契約には、傭兵部隊内に存在する幾つかの星間連盟期の機体を再整備する為のニオプス連合からのコンポーネントと技術者達の援助が含まれている。
ブラックハート・ローゼズは、標準の塗装配色を全く使用していない。代りに、個々のメック戦士達は部隊の徽章――黒のハートの上の1本の赤い薔薇――と共に他の高名な部隊の色を使用している。
ドラグーン・レーティング: D
主要士官
他の女性ならば宝石を収集する所を、サラ・ハート=ローズはバトルメックを収集している。傭兵の娘としてメックに囲まれて育った彼女は機械への心酔を深めていき、伝えられる所によると15歳という若い年齢の時にスクラップの山から引き出したジャベリンを修復したそうである。18歳の時には、彼女は1機のアサシンを修復し、途中でその現在の完全状態のメック――ブラックナイト――を入手するまでそれは良好な状態であった。
自分の父親の小規模の傭兵中隊の指揮の継承は彼女の“趣味”の範囲を劇的に拡大し、年月を経て彼女のコレクションは著しく増加している。しかし、不幸な事に、彼女の戦術・運営の技能はその技術的能力と同じ水準に達していないのである。
戦術
ブラックハート・ローゼズが編み出した極少数の戦術は、降伏を強いる為、対メック歩兵の攻撃をより容易にする為に、孤立している敵のバトルメック群を中心に取り囲むというものである。
支援
ブラックハート・ローゼズ完全な1個メック大隊の配備に加え、多様な要修理状態にある追加の1個大隊分の装備を所有している。ハート=ローズ大佐はこれらのメックの修理を助けるべく自身の支援要員を増やす為に多大な努力をしている。そして、ブラックハート・ローゼズは現在、完全な1個連隊用の十分な技術支援を有している。
更なるメックを購入する資金を得る為に、その唯一の降下船を売却したブラックハート・ローゼズは、現在、輸送資産を欠いている。
ブラックハート・ローゼズ |
ブライアー・パッチ護衛隊 |