ゴードン装甲機兵団――“話し合いの余地なき遺恨”
(GORDON'S ARMORED CAVALRY: NON-NEGOTIABLE HATRED)


 3020年代の初期、その弱体化した前線部隊を強化するとの努力に基づき、リャオ家はサルベージ権を剥奪する為に、その傭兵契約の多くに存在していた余り知られていない条項の使用を開始した。そして、それの影響を受けた傭兵部隊の全てがこの事についての不満を口にしたのであるが、規模のより大きい部隊は彼等の支払いがその損失を補って余りある高額のものであったが故にそれが十分に許容できるものであると感じたのであった。しかしながら、より小規模の部隊――中隊規模の部隊にとっては、かようなサルベージこそが部隊の生命線であり、許容はできなかった。そして、その歩み寄りの試みの全てが失敗したが故に、幾つかの困窮した部隊は当時大尉であったニコラス・ゴードンのリーダーシップの下で合一し、ゴードン装甲機兵団を創設したのである。
 その後即座にタウラス連合国に離脱した今や相当な規模となった機兵団は素早く雇用主を見つけ出し、自分達の以前の雇用主との国境に駐留した。しかし、カペラ大連邦国宙域への懲罰襲撃を実行する為の機兵団からの絶える事無く続いた請願にも拘らず、タウラス連合国は恒星連邦との国境を形成している様々な星系や知られている海賊の根拠地等に彼等を派遣したのであった。この事には失望したものの、ゴードン装甲機兵団は忠実な傭兵部隊であり続け、全ての命令に従い続けた。
 しかし、“三国同盟”成立はこの状況を変えた。3060年にスン=ツー・リャオがタウラス連合国兵士を(カペラ大連邦国の為に)派兵させた際、それの最も遠慮のない批判者の内の1つであったゴードン装甲機兵団は、(カペラへ助力する為に)国境を越えて向かえとの命令が自分達に来た場合に備えて離反の準備をしたのであった。彼等の契約は間もなく更新が行われる事となっていた――そして、ゴードン大佐は、「如何なる状況に於いても自分達をカペラ大連邦国の為に戦わせはしない」とその契約に明白に記されていな限り自分達の部隊は交渉の席に着くのも拒否するであろう、と宣言したのである。伝えられる所によると、このニュースを聞いた際にシュラプレン護民官は激怒をしたが、自身の軍が古参部隊を必要としている事実がある故に態度を軟化させたとの事である。そして、TDF(タウラス防衛軍)はゴードン装甲機兵団をスン=ツーの戦争にて戦わせる代りに、カルデロン保護領に対する攻勢任務に再配置し、武装した自分達の元・同胞達に何らかの弱点があるかを探査させているのであった。
 ゴードン装甲機兵団の徽章は、1輌のガレオン軽戦車の上に乗っている1人の騎士である。この部隊は、ダストブラウンと白の塗装様式を使用している。

ドラグーン・レーティング:

主要士官
 5兄弟の内で最年長かつ8人の子供の父親であるニコラス・ゴードン大佐は、自分の家族に行っているのと同じ様に装甲機兵団を運営する事を試みている――多大な愛情・時間・努力で以って。カペラ大連邦国の為に戦う事についての歴史的な問題点を公的には言及しているのであるが、彼は個人的にはリャオ家の最近の戦闘に於ける全ての犠牲の不必要性について考えているだけである。彼は自分の家族を棺に入れて家に戻すような事は絶対に避けたいと思っており、それ故にゴードン装甲機兵団はその部隊指揮官のポストの全てを家族の内の1人が占めている完全武装の支援部隊を持った数少ない連隊の1つとなっている。

戦術
 標準的な部隊よりも軽い部隊であるゴードン装甲機兵団は素早い機動戦を好んでおり、その機体の多くは速度と強力な火力に適するように構成されている。ゴードン大佐はしばしば、同時一斉射撃の為に自らの利用可能な航空戦力を直協させる事を試み、敵の注意を地上と空に分散させている。

ゴードン装甲機兵団
部隊規模: 1個メック連隊 熟練度: 古参 忠誠度: 疑問

指揮官: ニコラス・ゴードン大佐
副指揮官: セリナ・ゴードン少佐

ゴードン航空機兵団
部隊規模: 1個航空大隊 熟練度: 新兵 忠誠度: 信頼

指揮官: ドミニク・ゴードン少佐
副指揮官: ラリー・ガルガノ大尉

ゴードン・グラウンドホッグズ
部隊規模: 1個装甲中隊 熟練度: 古参 忠誠度: 疑問

装甲部隊指揮官: グラント・ゴードン大尉
副指揮官: ミゲル・ラミレス中尉

 ゴードン・グラウンドホッグズの2個小隊はホバー戦車で構成されており、一方、その第3小隊は1個小隊の戦闘VTOLとなっている。

ゴードンPBI
部隊規模: 1個歩兵大隊 熟練度: 一般 忠誠度: 信頼

歩兵部隊指揮官: サマンサ・ゴードン少佐
副指揮官: マーガレット・ベサニ大尉

 ゴードンPBIはその全てが、機械化されているか、ジャンプパックを装備しているかしている。また、その小隊群の大部分がサポート・マシンガンか携帯型火炎放射器を携行している。


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