グリーンバーグ・ゴジラ――“ライト! カメラ! アクション!”
(GREENBURG'S GODZILLAS: LIGHTS! CAMERA! ACTION!)


 モードン・グリーンバーグは、古参のメック戦士かつ寄稿者として第3次継承権戦争の最中に自身の名を広く知らしめた。そして、グリーンバーグは惑星“ガラテア”にて取材をしている際に、不運な運命を辿ったブラウンリー・バラクーダズの生き残りであるフィリップ・ローダンと出会ったのであった。両者は話し込み、その夜のある時点で1つのプランを考案した――メジャー放送局の1つのバックアップによって、モードンが新規の傭兵部隊の最初の1年間を扱ったドキュメンタリーを撮影する、というものを。しかし、ターカッド・ブロードキャスト・カンパニー(TBC)社はこのプロジェクトに乗り気になったのであるが、その新部隊をモードン・グリーンバーグが指揮する事をそれは条件として要求した。かくして、契約条項とこの“傭兵達の星”の最高のバーやクラブを巡っての10回に渡る話し合いの末に、中心領域の視聴者達はグリーンバーグ大佐が彼等に見せる“ガラテア”の裏通りや雇用ホール等の傭兵生活の映像を提供される事となったのであった。しかし、彼のホロビデオ・ショー、“グリーンバーグ・ゴジラ”は、最初の内は程々の成功を収めていたが、その視聴率の下落はTBC社の懸念を深めていた重役達にそれの打ち切りを最終的に決めさせたのである。
 しかしながら、グリーンバーグ・ゴジラは傭兵業務を続けた――もっとも、第4次継承権戦争では殆ど戦闘を経験しなかったのであるが。“3039年戦争”と氏族の侵攻に於いては、この傭兵部隊は連邦=共和国の為の支援任務に就いたが、戦闘に召集される事は稀であった。アイヴォ・グリーンバーグ――モードンの息子――は息抜きの為にグリーンバーグ・ゴジラの3052年以降の契約延長を断り、その代りに自分の出生地である自由世界同盟の駐留任務を引き受けるのを選んだ。そして、グリーンバーグ・ゴジラはトーマス・マーリックが“ゲレロ作戦”用にスン=ツー・リャオ首相に提供した傭兵部隊群の中に含まれており、サーナ境界域の惑星“ボラ”から第5シルティス機兵隊RCTを駆逐する助けとなった。その数年後、ドラコ連合がスモークジャガーに対する大攻勢の為の準備としてDCMSを増強した際には、グリーンバーグ・ゴジラもクリタ家に雇われた傭兵部隊群の中に含まれていた。しかし、その契約が終了した時に、グリーンバーグ・ゴジラは自分達が惑星“カバルライ”で立ち往生しているのに気づく事となったのであった。
 グリーンバーグ・ゴジラは深緑の塗装様式を好んでおり、時折、緑の鱗と古典的な“シャーク・ティース”のノーズ・アートでアクセントをつけている。他の者達にプロではないと見なされているが、グリーンバーグ・ゴジラのユニットには企業のロゴや広告――それらの大きさや量はそのメック戦士の名声と釣り合っている――が見られるものである。この連隊の徽章は、赤の円を背景とした緑のトカゲの恐ろし気な横顔である。

ドラグーン・レーティング:

主要士官
 自分の父に似てアイヴォ・グリーンバーグはメディアの力を鋭く認識しており、報道を自分の側に有利にする事を重視している。惑星“アウトリーチ”への移動に支払う資金が不足しているグリーンバーグ大佐は、他の収入源を探す事を強いられており、惑星“ルシエン”に本拠を置いている映画会社と共同で幾つかのプロジェクトを開始している。

戦術
 ちょっとした演出家であるグリーンバーグ大佐は、自分の兵達に密集陣形と散会陣形の精密な手順を訓練させている。かような長時間の訓練はグリーンバーグ・ゴジラに単一の部隊として円滑に機動する事を可能とさせており、しばしば、不器用な敵を捕捉させている。そして捕捉後は、この傭兵部隊は敵部隊の残余が理路整然とした対応をする前に、その少数の中隊群を粉砕するのであった。

支援
 降下船と航宙艦を全く持っていない事により、グリーンバーグ・ゴジラは自分達の雇用主か雇った輸送船に(移動手段を)頼り切っている。しかしながら、技術支援は連隊が必要とするメンテナンスの70%を賄う事が可能である。グリーンバーグ・ゴジラの創造力に富んでいる整備員は、必要な際には演劇製作の為に他の形式に似せたバトルメックの外観をモデルで作る事が可能である。そして、連隊は最近、タクラ・ミガキの時代劇“13人目のメック戦士”の最終戦闘場面で1個銀河隊の強襲型オムニメックを演じる際に、この技術を使用している。

グリーンバーグ・ゴジラ
部隊規模: 1個メック連隊 熟練度: 古参 忠誠度: 信頼

指揮官/第1大隊: アイヴォ・グリーンバーグ大佐
副指揮官/第2大隊: シモン・ヴァーホーヴェン少佐
第3大隊: ジョス・リドリー少佐

 グリーンバーグ・ゴジラは、連隊や大隊個々の指揮部隊を配備はしていない。各大隊は、3つの中隊で構成されている。この部隊のバトルメックの大多数は中量級と重量級の機体であり、その大部分は氏族侵攻以前のものである。これらのメックの半数には新技術が導入されている。また、グリーンバーグ・ゴジラは最近になり、DCMSから1個中隊のオムニメックを受け取っている。

グリーンバーグ・ギドラ
部隊規模: 1個航空大隊 熟練度: 古参 忠誠度: 信頼

航空部隊指揮官: フィリップ・ローダン少佐

 ローダンの戦闘機大隊は、地上支援等の大気圏内作戦を得意としている。また、戦闘機の内の幾つかは、先進的なホロカメラのプラットフォームへの改修が為されている。


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