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ハート・オブ・ブレイク (HEART OF BLAKE) |
より多くの報道――独立したソースとワード・オブ・ブレイク自らの広報からもたらされるものの両方――が規制された事により、ワード・オブ・ブレイクの軍人の相当数が、自分達の聖なる行いの名の下に何が起きているかについて不安になっていった。残虐行為についての噂は広がっていったが、ROMによる素早い懲罰の恐怖のせいでそれらについて敢えて話をできるものは狂信者達の中で少数であった――そして、その話をしてしまった者達は、伝えられる所では、殆どが次の日の現地の夜明けを見られなかったとされていた。しかしながら、この恐怖の空気はある程度は維持されていたのであるが、ワード・オブ・ブレイクに仕える全ての者達がかように盲目的という訳ではなかったのである。
3069年7月、ブレイク教徒の反改革主義派の小集団は、惑星政府のブレイク保護領への参加に反対する現地のレジスタンスを鎮圧する為の数個レベルIII部隊分遣隊の一部として惑星“ベレンソン”に移動させられた。到着して即座にこれらの部隊は、自由世界同盟忠誠派と疑われる者達とその家族、その他の“社会不適応者”を狩り集め、如何なる居住地域からも遠く離れた場所に急造された監獄に入れる事を開始した。そして、2週間に渡る狩り集めと拷問の如き尋問の後、ブレイク教徒の防衛軍は次の“鎮定”を開始する前に、その囚人達の全てを連れ出して処刑したのであった。兵士達の内の幾人かはこのブレイク教徒支持派の支配体制の手法に個人的に疑問を持ったが、恐怖はその全ての者達に公然と抗議する事を控えさせ続けた。
この事態は、(傭兵部隊の)ハンプトン・ヘッセン軍団が補給物資を求めて惑星“ベレンソン”を襲撃した8月後半まで続いた。多数のブレイク教徒の軍勢がそこに存在した事により、襲撃部隊は数日間に渡る激しい機動戦と小競り合いの後、自分達が奪取を試みた補給物資集積所からの後退を強いられた。そして、この傭兵部隊は後退した際、反体制派――すし詰めにされて処刑されるのを待っていた――を収容している監獄の群に遭遇したのであった。ハンプトン・ヘッセン軍団は彼等を解放し、元々は弾薬や食料用に連れていた空になっている貨物車輌に乗せた。
デイヴィッド・ハンター司教は、ハンプトン・ヘッセン軍団の脱出経路近くに派遣された2個レベルIII部隊の指揮を任じられていた。逃亡した囚人達も含む全ての者達の殲滅を命じられたハンターの部隊の幾人かは、個人的にハンターにその命令に従わないよう嘆願していた――ハンター自身も政府の極端すぎる手法に疑問を抱いている事を知っての事である。襲撃部隊が視界内に入ってきた時、ハンターは静かに(部隊の中で)自分に忠実でないユニットに対して傭兵部隊と交戦するのを命じた。しかしながら、そのメック部隊が前進した時、ハンターは全てのチャンネルで公然と、自分は市民の虐殺に参加するつもりはない、囚人達の輸送隊を守るつもりである、という事を宣言したのであった。この反改革主義派とブレイク忠誠派の間の戦闘は、ブレイク教徒達が傭兵部隊とハンターの部下達の十字砲火に捉えられた為に迅速に終了した。その後、ハンターの集団は自分達の元・同胞達の他部隊が体勢を立て直す前に宇宙港に素早く移動し、彼はハンプトン・ヘッセン軍団と共に脱出する為に降下船を2隻奪取した。そして、一隻の商人の航宙艦と交渉し、ハンターの裏切り者部隊は脱出を為し遂げ、最終的には戦争中の自由世界同盟の世界に向かい、以来そこにてワード・オブ・ブレイクと提携した傭兵部隊に掛けられた賞金の収集を始めているのである。
ハンプトン将軍を仲介人として使い、ハンター司教は疲弊した傭兵連合軍(AMC)への参加を申請したが、AMCの役員達はこの離反ブレイク教徒達の意図への疑いを抱いたままである。この疑い深い戦友となる予定の者達との信頼関係を築く試みに基づき、ハンターは自分が信頼できると見なしたブレイク教徒の作戦についての全ての情報の断片を明かし続けている。そして、この事により、彼は狂信者達の間で高い注目を集めている標的となっている――狂信者達は彼の首に200万Cビルの賞金を掛けているのである。しかし、ハンターのハート・オブ・ブレイク部隊の名を聞き、彼等の紛れもないブレイク教徒の装備を目撃し、彼等のブレイク教徒の階級制度の使用に注目した多くの者が、瞬間的に彼等を疑ってしまう事は、事態を複雑なものにしている。この事は、ハンターに一般的な階級制度の採用から契約交渉の際のその部隊用の異なる名称を使用した編成表の偽造等のあらゆる試みをするようにしてしまっているのであった。自分の元・信仰仲間達と対峙した時や、戦闘で出会った彼等の説得を試みる時のみ、ハンターはブレイク教徒の言葉遣いと用語体系を一般に使用している。
ドラグーン・レーティング: 未評価
ハート・オブ・ブレイク
バトルメック部隊、通常装甲部隊、バトルスーツ部隊の混合物がこのハート・オブ・ブレイクを形成している。かつてブレイク教徒の前線部隊であったハンターの部下達は、現在は数個のC3iのレベルII部隊を保持しており、その内の1つはハンター自らがそのレガシーより指揮している。アサルト・トライアンフ級降下船とユニオン級降下船――“ハード・シックス”、“ハード・プライス”――は一般的に、兵員の戦場への降下と着陸ゾーンへの抵抗排除の掃射を交互に行う。ハート・オブ・ブレイクは、その必要とする整備の70%を賄うに足る支援要員を雇用するのを可能としている。そして、それは、この部隊の起源に気付いていない大いにありがたく思っているその他のグループを作り上げているのであった。