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キラー・ビー ――“スズメバチによる死” (KILLER BEES: DEATH BY PAPER CUTS) |
カル=ボーイング社のより多くの興奮を求めたテストパイロット達によって3025年に創設されたこの部隊は、大胆不敵であるという名声を素早く築き上げていった。カペラ人に対して軽・偵察/襲撃部隊としてのその技量を実証した後、カノープス統一政体が有益な教導契約を持ち掛けてくるまでの間、キラー・ビーはライラ共和国に雇用され、そのドラコ連合国境沿いで用いられた。カペラ大連邦国に対するアンドゥリエン=カノープスの侵攻の際にはその教え子達と共に戦ったキラー・ビーは、(カペラの反撃の一部である)マッカロン装甲機兵団と真正面からの戦闘を行う事を命じられた。しかし、マードック少佐は、この命令を拒否した。そして、(契約にて規定された)不必要な損害から自分の部下達を守れるというその権利を引合いに出し、彼はキラー・ビーを戦場から引き揚げさせて、その契約の無効を宣言したのであった。
“3039年戦争”でキラー・ビーはドラコ連合のアルシャイン軍管区への侵攻に付き従い、そこにてスミス大尉は1隻のインベーダー級航宙艦の捕獲をする事で自分達の特殊作戦訓練を実証して見せた。しかしながら、その航宙艦の維持費用はキラー・ビーを破産の危機に晒すものであった。部隊存続の為に金銭を死に物狂いで求めたパイロット達は、自分達の機体を航空ショーで飛ばす事さえもした。そして、マードック少佐は自由ラサルハグ共和国の為に海賊狩りをするという契約に飛び付いたのであった――悪名高いこの国の傭兵に対する扱いの酷さにも拘らず。(その後)海賊達の集団を捜索し続けたキラー・ビーは、イリアン・バトルメックス社が警備増強の為に彼等を雇う事となる3048年までは辺境近くを移動して回った。そして、この幸運な分岐点こそが、キラー・ビーを氏族の圧倒的な力から逃れさせる事となったのである。
このキラー・ビーの辺境での経験は、彼等を氏族本国を探し出すというドラコ連合とコムスターの共同活動用の有力な候補部隊へとしていた。クリタ家のエージェント達はマードック少佐と秘密裏に接触し、そして、この傭兵部隊は(コムスターの)探査局と共に仕事をした――ブルドッグ作戦の成功により、ドラコ連合の財政支援の終焉と探査局の活動の縮小が示される事となった3060年までは。その後、新・星間連盟情報部の特殊状況局はキラー・ビーと傭兵部隊を含む探査局の最良の傭兵部隊複数の契約を引き継ぐ事を申し出、そして、キラー・ビーはその中で最大の傭兵グループであるが故に、創設される特殊な“フューリー部隊”の中核となったのである。
戦場での作戦中に交戦をする際、キラー・ビーは迷彩塗装を大いに活用する――その技術支援部隊は正にこの業界内での最高の迷彩塗装技術者の集団であると見なされているのである。しかしながら、閲兵の際には、彼等の装備は強烈な黄色と黒のストライプを纏うものである。キラー・ビーの徽章は、赤と白の盾形の紋の上に3匹の蜂の編隊が置かれたものである。星間連盟との契約下にある間、キラー・ビーは“キャメロン・スター”(注:星間連盟の紋章)も掲げている。
ドラグーン・レーティング: C
主要士官
エルンスト・マードック少佐は、ブーメラン観測機からベヒーモス級降下船までのあらゆるものを飛ばす経験豊かなスタント・パイロットである。彼は“インビジブル・トゥルース”(注:コムスターが保有するキャメロン級巡洋戦艦)の舵を取り自分の技能を磨く機会を与えてくれるようコムスターに請うたが、(コムスターの)軍司教はマードックにその巡洋戦艦の性能を試させる事には気が進まなかったとの事である。
ジョン・スミス大尉の陰惨な過去は恒星連邦の諜報組織に関係するものと思われるが、この大尉は傭兵になる前の自分の人生について誰かが尋ねてきた際には極端に口を濁すものである。キラー・ビーに加入して以来、彼は小規模だが有能である偵察/特殊作戦チームを作り上げている。
戦術
戦闘を強いられた場合、キラー・ビーはその唯一の強み――スピード――を使用し、一撃離脱作戦を実行する。間接砲部隊、LRMを装備したメック部隊や装甲部隊等の重装備部隊に支援されている際、彼等の偵察小隊群は前進観測者として活動し、油断している目標に対して破滅的な砲火を招く事が可能である。
支援
カル=ボーイング社との長年に渡る関係のお蔭により、キラー・ビーはそのVTOL群を良好な状態で維持するのに何の問題も抱えてはいない。同様に、この部隊のバトルメック群も軽いユニットであるが故の低い維持コストの事もあって申し分なくサポートされている。
キラー・ビーは自分達独自の輸送手段――1隻のシーカー級降下船、2隻のレパード級降下船を保有している。その派手に塗装されているインベーダー級航宙艦“クイーン・ビー”は、この傭兵部隊に完全な輸送能力をもたらしている。
キラー・ビー |
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