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クラーケン・アンリーシュド――“波に乗って走る” (KRAKEN UNLEASHED: RIDING THE WAVE) |
クラーケン・アンリーシュドは、水中戦と水陸両用戦に関する専門技能を持っている高度に特殊化された傭兵部隊である。極最近になり創設されたこのクラーケン・アンリーシュドは、惑星“レムシールド”にてその最初の戦闘配備を行った。
第1次星間連盟時代の最中、砂漠世界であった“レムシールド”は大規模にテラフォームが為された。しかし、一連の継承権戦争の最中の技術の喪失により、この惑星は砂漠に戻り始め、環境を維持する設備は1つずつ故障をしていった。(その後)第4次継承権戦争中にこの惑星は恒星連邦に奪取され、そして、NAISは(グレイ・デス・メモリー・コアから得られたデータの助けを得て)その設備を修復するという野心的なプロジェクト――“レムシールド”を乾燥したひび割れた大地から再び青緑色の海のオアシスへと戻すプロジェクト――を開始した。しかし、不幸な事に、それらの技術の全ては“レムシールド”を“ケイオス・マーチ”で活動する襲撃者達にとっての非常に魅力的な目標へとしてしまったのである――3050年代後期にカペラ大連邦国がこの惑星を奪還した後でさえも。
そして、リャオ首相からの援助の到来が鈍いものであったが故に、最終的に惑星“レムシールド”の政府は、最近になり再建された自分達の大気/水処理設備と惑星規模の灌漑システムを形成する人工水路網と人工湖群の防衛の為に、クラーケン・アンリーシュドを雇用する事で以て、自分達自身で事態に取り組んだのであった。
惑星“レムシールド”を攻撃してきたその次の襲撃者達は、手酷い驚きを得る事となった。
2個小隊のバトルメックと1個中隊の機械化歩兵で水処理プラント・ナンバー12に進撃した賊達は、現地の水路網を渡河中の彼等を襲うべくスキマーと水中翼船が出現した際に混乱の渦に叩き込まれた。ここで、一旦水中に入ればこの攻撃から安全になるであろうと考えた賊のメック群は南に移動をし、そこの貯水地を渡る事を試みた――しかし、彼等はそこでネプチューン級潜水艦の小艦隊と衝突する事となったのであった。
魚雷の群れが賊のバトルメックを魚の餌に変えていた時に、賊の歩兵部隊は自分達の降下船への撤退を試みたが、水中翼船で素早く展開したクラーケン・アンリーシュドの歩兵部隊によってその退路が絶たれているのに気付く事となった。クラーケン・アンリーシュドの歩兵部隊は、全ての退路を断つのに処理プラントの水路網を巧みに利用したのである。そして、その降下船の離陸により地上で進退極まった賊達には、降伏する以外に選択肢は存在しなかったのである。
この傭兵部隊は、その触手で以て小さなアトラスを引き裂いている強大な海の怪物のイメージを自分達の紋章として使っている。また、濃淡のない青灰色と緑色のストライプの水系用の迷彩塗装が常に――地上にいる時でさえも――用いられている。
ドラグーン・レーティング: D
主要士官
フィル・マクベイン少佐は傭兵生活を始める前は、自由スカイア運動組織と惑星“スカイア”のニューグラスゴー・ヨットクラブの両方の誇り高きメンバーであった。しかし、スカイア州の独立の確保を試みたスカイア独立運動の最近の失敗後、マクベインは立ち位置を変える事の方が遙かに有益であると決断したのであった。
ニールソン・グーストーの深刻で陰惨な過去は、SAFEのイーグル・コーにあるものである。トーマス・マーリックの自由世界同盟の支配権を握る為のその死からの復活後、フリーランスの工作員として生きる道を選択したグーストーの水陸両用歩兵作戦と水中破壊工作についての専門技術は、マクベインにとって途方もない価値を持つものである事を証明し続けている。
戦術
クラーケン・アンリーシュドの戦術は、天然もしくは人工の水路や水域を利用する事へ必然的に集中している。その歩兵部隊は、輸送潜水艦に搭乗したり自らの力で移動したりして後背地域に潜入する事が可能である。戦闘潜水艦群は、河川の交差点で待ち伏せ攻撃をしたり、上陸攻撃から海岸線を守ったりしている。
通常の戦術からは逸脱して、クラーケン・アンリーシュドの小規模なバトルメック分隊は大抵の場合に於いて支援任務に追いやられている。
支援
ニューグラスゴー・ヨットクラブの仲間達を呼び寄せた事により、マクベインは水上艦技術の分野に関しては並ぶもののない技術支援部隊を作り上げている。
惑星“レムシールド”への到着後、クラーケン・アンリーシュドは幾つかの貨物船を自分達の水上部隊用の補給整備艦として使用するべく改装している。この傭兵部隊が降下船や航宙艦を所有したとしても、これらの艦船は惑星外に持ち出すには余りにも大きすぎるものであると思われる。
クラーケン・アンリーシュド |
ザ・マーマン |