所属: カペラ大連邦国傭兵部隊(〜3029)、カペラ大連邦国正規軍(3030〜)
部隊指揮官: アーチボルト・マッカロン大佐(2992〜3050)、マーカス・バクスター大佐(3050〜)
部隊編制: 5個連隊
第1連隊:マイケル・ウィルソン大佐
第2連隊:マーカス・バクスター大佐
第3連隊:リンダ・チャンドラシーカー大佐
第4連隊:レオ・ヒックニー大佐
第5連隊:ロバート・ヘブティッグ大佐
主要バトルメック:
第1連隊:コマンドウ、ヴィンディケイター
第2連隊:コマンドウ、ヴィンディケイター
第3連隊:オストカウト、ウォーハンマー
第4連隊:ファルコン、ヴィンディケイター
第5連隊:オストソル、カタパルト
部隊練度: 一般
第1連隊:エリート
第2連隊:エリート
第3連隊:一般
第4連隊:古参
第5連隊:古参
部隊徽章: 緑地を背景に赤い羽根飾りをしている鎧を纏った騎士
歴史:
疑いもなく、カペラ大連邦国装甲軍の中で最も誉れ高き部隊である“マッカロン装甲機兵団”は、2930年以来マッカロン一族にとってのちょっとした事業から、一族の誇りと個人的な財産となりつつある存在である。2930年に惑星“チェスタートン”でガマラ・マッカロン卿により創設されて以来、この部隊は“ザ・ビッグ・マック”として知られており、中心領域の全ての国家に仕え、2996年、最終的にカペラ大連邦国に仕える事となったのである。
2930年から2970年に掛けて――ガマラ・マッカロン卿がクリタの襲撃により惑星“ニューローデスIII”にて殺されるまでの期間――、マッカロン装甲機兵団はダヴィオン家に仕えた。マッカロン卿の戦死後、傭兵部隊の所有権はマッカロン卿の長男であるカスターに継承された。そして彼は、装甲機兵団をシュタイナー家に仕えさせたのであった。こうして2975年から2991年に掛けて、装甲機兵団は自由世界同盟に対して広範な作戦を行う事となったのである。
しかしながら、働きに対する報酬が貧弱であると思い、決して満足する事ができなかったマッカロン大佐は、2991−2995年の期間はクリタ家と契約を結ぶ事とし、部隊を自由世界同盟領域から離脱させた(これは事前の通告もなく行われたものであり、彼の首には賞金が掛けられる事となった)のであった。しかし、この巨大な部隊を維持する費用は莫大なものであり、部隊を徐々に消耗させるものであった。故に、カスター・マッカロン大佐はリャオ家との交渉を行ったのである。そして、マクシミリアン・リャオは喜んで装甲機兵団のスポンサーとなる事を決めたのであった。更に彼等の機嫌を取る為に、マクシミリアンはマッカロンに対して惑星“メンケ”の広大な支援施設を元の故郷からはなれている間の故郷として永久貸与したのである。
2992年、地元の踊り子を巡って、1人のメック戦士と酒場で喧嘩をしたカスター・マッカロンは殺害される事となった。惑星“チェスタートン”にカスターが埋葬された後に、装甲機兵団は彼の弟のアーチボルトに継承された。そして、マーリック家と秘密交渉を行ったアーチボルトは、兄を殺害した者の居場所の情報を彼等から提供されたのである。情報と引き換えに、彼は装甲機兵団を自由世界同盟軍の指揮下に移した。――ただし、彼の兄を殺害した者の首がマーリックのエージェントから届く前には部隊を移しはしなかった。
2996年から、ビッグ・マック連隊は、カペラ国境沿いに移動して目標をあらかじめ定める事無く、情勢の要求する所に従い適時・適切な場所で作戦に従事した。こうして、ビッグ・マック連隊は、惑星“ハイスパイア”(3012年)と惑星“セントアイヴス”(3014年)に来襲したダヴィオン軍の駆逐に成功し、同様に3015年に惑星“エルナス”、3016年に惑星“ラセールス”に再侵攻してきたマーリック家の攻撃も撃退したのであった。
3022−3023年の期間、マクシミリアン・リャオは、マッカロンの飽く事無き富への情熱と渇望を満足させ、その上ダヴィオン家に対しても手痛い教訓を与えられる方策を実行するに到った。――惑星“シーアン”に対して行なわれた近年のダヴィオンの攻撃に激怒したマクシミリアンは、マッカロン装甲機兵団をダヴィオン領深部への攻勢作戦に使用する事にしたのである。この時、他の部隊から召し上げた輸送船と物資を与えられた事により、装甲機兵団は恒星連邦領域を2年間“飛び跳ねて”移動する事が十分に可能となっていた。かくして、3022年、8月、作戦は開始された。マッカロン大佐は配下の荒くれ者達を率いて、ダヴィオンの惑星――“タワス”、“ファーウェル”、“スモレンスク”、“マクヘンリー”、“マスケゴン”、“マーレット”、“ブライトン”に対して襲撃を行ったのである。
この作戦の期間中、一度だけ、マッカロン装甲機兵団は深刻な脅威を感じた事があるが、しかしその一方でマクシミリアンの復讐は為されたのである。3023年、ダヴィオン領の惑星“ベーテン・カイトス”にて、レディ・ハミルトンの機兵団とタールトン・バンシーズは、ハンス・ダヴィオンの親衛隊の奇襲攻撃を受けた。2日間に渡る戦闘で、マッカロン大佐は適切な指令により、ダヴィオンの特別攻撃部隊を彼等が撤退するのに十分な間、阻止する事に成功した。しかし、戦術的には引き分けであったが、その事実はマッカロン大佐にダヴィオンの追っ手が迫っている事を意識させ、戦闘の生き残りから聞こえてくる噂話は彼を疑心暗鬼にさせたのである。かくして、惑星“ミラ”と“メサーティム”上のダヴィオン拠点襲撃の為に長期間の停止をしたのみで、3023年、9月、マッカロン装甲機兵団は意気揚々と惑星“チコノフ”に勝利の凱旋をし、マクシミリアンの個人的な賞賛を得たのであった。
それ以来、ビッグ・マック連隊は即応部隊としての日常的な任務に復帰して、これといった行動には出ていないでいる。しかしながら、“マッカロンの長征”後にビッグ・マック連隊が得た名声は、恐らくそれだけで敵軍を追い払うのに十分なものを有しているのである。