ニューアヴァロン機士団――“ニューエイジ・バッカルーズ”
(NEW AVALON CAVALIERS: NEW AGE BUCKAROOS)


 傭兵部隊はAFFSを補うという事に於いて常に重要な役割を果してきており、それにより幾つかの部隊は(AFFS)最高司令部と長く極めて順調な関係を維持してきている。しかしながら、少なくともメディアの中に於いては、ニューアヴァロン機士団の前身に匹敵するほど非常に誉め称えられているものは殆ど存在していない。一連のホロビデオと小説、それらに付随する宣伝活動のお蔭により、それらのメック戦士達には高名なウルフ竜機兵団やケル・ハウンドさえよりも大きな賛美を受けているのである。
 これらの戦士達の大多数はNAISの職員であり、最初は自分達のメック戦士の資格を維持する為の方策として部隊を創設していた。テスト・パイロット、ダヴィオン近衛旅団の予備人員、それに加えて同じく主にNAIS出身の最高の技術要員達が一箇所に集まり、これらの人々は中心領域で最高に熟練しているバトルメック連隊の1つの一部へとなった。しかし、彼等は通常の基準で――大抵は、その自由時間や休暇の際に――訓練される一方で、本当の戦闘を経験する事は極稀であり、その代りに惑星“ニューアヴァロン”へ偶々駐留する事となった何らかの部隊との対抗演習のみに制限されていた。実際、第4次継承権戦争の最中のアヴァロン・シティー防衛戦こそが、これらの戦士達がそれまでに単一の部隊として参加した戦闘の中で最も有名な戦闘なのである。
 氏族が舞台に登場した時、これらの兵士達はその通常業務に自分達の時間が独占されているのを見出す事となったのであるが、それでも彼等は尚も公式には名簿上に留まり続けた。しかし、“ゲレロ作戦”の時に、このイレギュラーかつ異端な部隊の名義上の指揮官であったアンナ・バンザイ博士は、自分のメック戦士達が長年1つの連隊として集められてはいないとの事実を受け入れた――そして、それ故に、彼等を現役の任から解任したのであった。
 その後、連邦=共和国内戦が勃発し、惑星“ニューアヴァロン”は事実上の戒厳令下に置かれた。独自の基地を領有していた第1ダヴィオン近衛隊とは異なり、機士団は主としてアヴァロン・シティーに居住して働いており、国家主席(キャサリン)に対抗する為に集まる事が不可能であった。その代りに、彼等は内部から活動し、国家主席と彼女の支持派達を自分達に可能な限り妨害し、絶え間なく沈黙を基礎にした支援を加えた。
 惑星“ニューアヴァロン”への攻撃が開始された時、機士団は地下での休眠から起き上がり、国家主席の通信網と情報網を組織的に無力化した。そして、戦闘がアヴァロン・シティーに達した時には、彼等は舞台裏での攻撃に参加し、NAISと“狐の巣(フォックスズ・デン)”を含む都市内外の多数の重要な場所を確保したのである。
 戦後、その生き残り達は結束し、自分達のかつての部隊をニューアヴァロン機士団として公式に再編成した。彼等は激しい訓練計画を実行しており、中心領域で最も熟練している傭兵部隊の1つであると再び評価されている。
 ニューアヴァロン機士団の徽章は、開かれている本の上に置かれたブロードソードで、その下部に「Scientia Potentia Est」(注:“知識は力である”という意味のラテン語の格言)との言葉があしらわれたリボンが置かれているというものである。彼等は標準の塗装配色を全く使用していない――しかし、任務に適した迷彩は如何なるものでも使用している。

ドラグーン・レーティング: 未評価

主要士官
 この機士団のメンバーの全てがNAISの職員であり、NAISの為のテスト・パイロット、補給局員、もしくはAFFSの予備士官である。NAISの研究/開発局の長であるジョン・パーカー博士は、彼の副官を務めている補給局のテスト・パイロットかつAFFSの元・大佐であるウィリアム・カラザーズと共に、このユニークなメック戦士達の集団を指揮している。異なる布束から切り取られた布であるにも拘らず、2人は互いを良く補い合っており、部隊にそれが必要としているユニークな統率力を与えている。

戦術
 機士団は過去数ヶ月間に渡ってダヴィオン近衛旅団のメンバー達と共に徹底的に訓練されており、そのメンバー達に自分達が独立して戦闘をするのと同じくらい容易くAFFSの如何なる連隊戦闘団とも協力して働く事を可能とさせている。

支援
 機士団はNAISの印象的な技術上のノウハウとAFFS補給局のリソースを使用する事ができ、この事は中心領域の他の如何なる傭兵部隊にも勝る強みを彼等に与えている。更に、元・傭兵関係局員かつAFFS最高司令部の現メンバーであるシドニー・ズヴァイベル元帥は、その高い地位から多量の援助を提供している。

ニューアヴァロン機士団
部隊規模: 1個増強メック連隊 熟練度: エリート 忠誠度: 熱狂

指揮官: ジョン・パーカー博士
副指揮官: ウィリアム・カラザーズ

 この部隊の153機のバトルメックの全ては、最近になり製造されたものである。また、多数の中心領域と氏族のオムニメックを含んでおり、その大部分が氏族技術の兵器を装備している。この部隊のメックの多くはそのメンバー達によって個人的に所有されているが、そのかなりの数が補給局から公式に“貸与”されたものである。



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