スキビンスキー・サルベージ――“我々はそれを修理する”
(SKIBINSKI'S SALVAGE: WE GET IT FIXED)


 “ヘスペラス”の地元のファーストフード店舗のチェーンの経営に飽きたエドワード・スキビンスキーは、自分の人生を別の方向に向ける事を決断した。そして、バトルメックの製造に魅せられた彼は、デファイアンス・インダストリーズ社にてバトルメック技術者のチームを管理する職を得たのであった。しかしながら、それ自体はやりがいのある仕事であったのであるが、スキビンスキーは上の経営陣が自分のチームの作業効率について、彼のチームが施設の修理チーム中のトップについた時でさえも、絶えず話す事に嫌気が差していった。そして、それ故に、彼は自分の部下達に独立したショップを開く事を持ち掛けたのである。
 中心領域最大のメック製造企業の裏庭ほどではないとしても、(そこでならば)どんな独立技術者チームでもより多くの仕事を見つけられるのではないかとの提案に基づき、スキビンスキーと彼に従う者達は惑星“アークロイヤル”に移動する事を決定した。自分の資産(彼の所有するレストランの残りの全ても含んだもの)の整理をし自分のパートナー達にも同様の事を行うよう説得した後、スキビンスキーは年代物かつ放出品の1隻のユニオン級降下船の購入を為し遂げ、3065年、自分の新たな仲間達を惑星“アークロイヤル”に連れていった。そして、スキビンスキー・サルベージは誕生したのであった。
 この企業に所属している男女のその全てがプロフェッショナルであるが故に、この企業は服装規定と一般的な制服を採用しており、それは彼等の装備にも反映されている。全ての現場作業員は、赤と金でハイライトされた淡い灰色のジャンプスーツの着用を義務付けられている。この企業の制服(と気圏戦闘機&降下船の制服)の袖章には、四角に並べられた4つの輪というこの企業の紋章がつけられている。

ドラグーン・レーティング:

主要士官
 がっしりとした男性であるエドワード・スキビンスキーは、その顔に笑みを浮かべていなかったり水のボトルに手が届かない場所にいるのが見掛けられたりする事は稀である。彼のビジネス・センスと如何なる問題についても如何なる人物とも共に仕事ができる能力は、雑多な技術者達の集団を収益の大きなビジネスに変える事を彼に可能とさせた。このビジネスを拡張すべく、スキビンスキーはデファイアンス社の教育プログラムのトップの修了者達をこっそりと手に入れる事を期待して、それとの良好な関係を維持している。

戦術
 スキビンスキー・サルベージは戦闘部隊ではないが故に、戦闘用の一般的な塗装様式を持ってはいない。戦場にいる際、この部隊は常にその雇用者の防衛区域内に展開している。また、スキビンスキー・サルベージの戦闘機隊は、部隊の防衛任務と降下船の護衛任務にのみ用いられている。

支援
 ジョッシュ・イームード艦長は、オーバーロード級降下船“フォー・リング”――最近になり部隊の老朽化したユニオン級降下船と置き換えられた船――の指揮官である。この船のメック収納隔室の半数は、貨物積載能力を増加させる為と追加の修理設備を組み込むのを可能とする為に除去されている。また、イームード艦長の部隊には、戦闘宙域(これはスキビンスキーを常に懸念させているものである)を通過する降下船護衛に使用される2機のスティングレイ気圏戦闘機と4機のルシファー気圏戦闘機も存在している。

ザ・ルーム・ウィズ・ツードア
部隊: 経営グループ 熟練度: 古参 忠誠度: 信頼

指揮官/社長: エドワード・スキビンスキー

 スキビンスキー・サルベージの経営部門であるザ・ルームは、全契約交渉、人材、給与帳簿、その他の全ての経営業務に対する責任を負っている。スキビンスキー本人が上位レベルの経営職務に対して直接関与するやり方を好んでいる事により、彼は大抵の場合に於いてそのスタッフ達と共に直接働いているのが見掛けられるものである。

スキビンスキー・サルベージ
部隊規模: 1個メック技術者中隊 熟練度: 一般 忠誠度: 信頼

指揮官/エリオット・グールズ: ジョー・ワッスン:チームリーダー
副指揮官/フィンチ・フィクサーズ: ジム・フィンチ:チームリーダー
ウォジャック・レッカーズ: ダン・ワーゼル:チームリーダー

 スキビンスキー・サルベージの技術者達は、1人のチームリーダー(中尉)と1人のリードテック(軍曹)に率いられる各28人のチームという標準的な歩兵中隊に似た形式で編成されている。3個チーム中、最も熟練しているのは、チームリーダー:ジョー・ワッスンとそのリードテック:エリオット・バウムガートナーに監督されているエリオット・グールズである。エリオット・グールズは、“ヘスペラスII”のデファイアンス・インダストリーズ社出身の新たな技術者達を獲得し、古参兵というその地位を得たばかりである。バウムガートナー自身はその部下である同僚達の10年も前にデファイアンス社の教育プログラムを修了した者であるが、彼がそのプログラムに参加した時はそれ自体はまだ揺籃期のものであった。従って、彼は最近の修了者達が受けている専門教育の幾つかを経験し損なっている。
 このサービス部門のリーダー達の中で最も献身的であるフィンチ・フィクサーズのリードテック:マイク・パットンは、自分の部隊のナンバーツーであるカイル・ルグランに次いで職務に熱心であり、砲火の下でも大抵の場合に於いて優れた修理を実行する事が可能である。噂によれば、デファイアンス・インダストリーズ社はルグランを自分達の教育プログラムに呼び戻す事に興味を表しているが、このアシスタント・リードテックはこれらの申し出をその度に断っている、との事である。
 リードテック:マイク・ウォジャックの下、ウォジャック・レッカーズは長年に渡って未熟であるという評判に悩まされている。そして、デファイアンス社出身の新たな技術者達の流入後、最近になり彼等の経験レベルは一般兵にまで低下してしまっている。しかしながら、これらの新たな技術者達は同時にプロフェッショナリズムの空気を自分達と共に持ち込み、このチームの信頼度との帳尻を合わせており、このチームをスキビンスキー・サルベージの他の技術チームに劣らない存在にまで引き上げてもいるのであった。


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