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スノード・イレギュラーズ――“新たなる血” (SNORD'S IRREGULARS: NEW BLOOD) |
3006年にクランストン・スノードがウルフ竜機兵団から去って以来、ロマンスとミステリーの雰囲気はスノード・イレギュラーズを取り巻き続けている。彼等のハゲタカ的な精神傾向と一風変わった振舞は、その創設者の氏族の出自が明かされる前でさえも興味を掻き立てるものであった。不利な状況に立ち向かったイレギュラーズの成功の記録は、(その手段がどれだけ異常であったにせよ)彼等の名声をさらに確固としたものにしていった――“スノード氏族(クラン・スノード)”を創設する事となった3050年代初期の彼等のジェイドファルコン氏族との激突は、特に。恐らく、彼等の収めた最大の成功は、星間連盟時代の海軍基地である“キャメロット・コマンド”――彼等はそれを連邦=共和国、後にはライラ同盟の管轄下に置いた――の奪取である。この“キャメロット・コマンド”はイレギュラーズのジェイドファルコンに対する多数行われた襲撃用の作戦根拠地になったが、しかし、“拒絶戦役”に於ける血腥い激戦後、ライラ同盟はこの基地が余りにも氏族の略奪の危険に晒され過ぎていると感じ、その作戦を縮小したのであった。そして、連邦=共和国内戦勃発の直前、イレギュラーズはライラ同盟の基幹スタッフ達の手に基地を預けて離れ、スカイア州に移動し、3063年1月中期、惑星“オデッサ”に到着した。ロンダ・スノード大佐は内戦に引きずり込まれるのは拒否したが、ライラの権益を外部の攻撃から防衛する事には同意したのである。
しかし、第三者の軍勢――アーチャーズ・アヴェンジャーズとの争議の一環により、ライラ同盟の(現地の)代表者に裏切られる事となったイレギュラーズは、自分達が予期していなかった戦争に関ってしまい、自分達の重要な指揮官を失ってしまう羽目になった。待ち伏せ攻撃にて“ショーティ”スニード少佐は戦死し、スノード大佐自身も重傷を負い、連隊の指揮権は彼女の養子であるナターシャの手に残されたのである。しかしながら、最終的にはイレギュラーズとアヴェンジャーズに対して仕掛けられた策略は明るみとなり、その両部隊は戦闘の停止に合意したのであった。(その後)その負傷から回復したスノード大佐はイレギュラーズの直接指揮から引退し、自分の娘を連隊指揮官と正式に認め、代りにイレギュラーズのライラ同盟とウルバートン・ハイランダーズに対する訴訟を処理した。そして、彼女は惑星“クリントン”のスノードの領地にいる自分の父親と一緒に暮らす事を計画したのであるが、運命はそれを再び妨げる事となった。
ジェイドファルコンが再びライラ同盟を攻撃してきた時、それに立ち向かった部隊群の中にイレギュラーズも含まれていた。ロンダ・スノードは、彼女が好んで呼ぶ所の“セキセインコ狩り”に対する10年以上もの経験を有するが故に、自分の娘の賛同によりイレギュラーズの指揮を再び執ったのである。彼等は惑星“ラサルゲシー”上の第124打撃星団隊に損害を与えたが、その後に自分達がジェイドファルコンの1個銀河隊のほぼ全てと向かい合っている事に気付き、「君子危うきに近寄らず」であると判断した。しかしながら、ロンダ・スノードはジェイドファルコンの鼻をつねる事への我慢はできず、アダム・シュタイナーにイレギュラーズを惑星“ブレア・アソール”の駐留部隊に含める事を請願している。
イレギュラーズの徽章は、古代地球の消滅したアメリカ合衆国のバッファロー1/4ドル・コインである――イレギュラーズは標準とする塗装様式を持ってはいない。
ドラグーン・レーティング: A
主要士官
ロンダ・スノードは3063年に公式にイレギュラーズ指揮官から身を引いているが、彼女は部隊の政治分野と経営分野へ密接に関っており、ジェイドファルコンの部隊との頻繁に行われる戦闘をターシャ・スノードに自由に指揮させている。この大佐はこれを自分の“モーガン・ケル”フェイズであると称しており、(得意気に笑いながら)かつて自分の父親が惑星“クリントン”に恒久的に引退する前にしていたのと同様の“不干渉の指揮官”であると断言している。自分の祖父が70代後半までメックの操縦を続けていた事を知っているターシャ・スノードは、この事に不満の声を上げている――彼女の母親はまだ67歳であり未だに現役のメック戦士だからである。
戦術
イレギュラーズは自分達の予測不能性を長所へと変えており、その対戦相手達が予想もしない様式で行動をする――故に、彼等を迎え撃つのは容易な事ではない。更に、かような常軌を逸する行動は、その敵達にイレギュラーズを過小評価するように誘導するものでもある。そして、スノードが再戦の機会をその対戦相手達に与える事は稀なのであった。
支援
“キャメロット・コマンド”での戦闘はイレギュラーズに氏族技術の降下船を所有させる結果となっており、彼等はそれを自分達の必要性に合わせて改装している。数隻のより古い降下船と独自所有の航宙艦“ハリアー”と合わせて、イレギュラーズはその契約が必要とする如何なる場所にも兵員と支援サービス部隊の総員を輸送する事が可能である。彼等の支援要員達も同様に一流であり、その中には“キャメロット・コマンド”やその後の交戦で捕虜にした多数の元・氏族人達――彼等は“スノード氏族(クラン・スノード)”に仕える事を大いなる名誉であると見なしている――も含まれている。
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