ウィンフィールド連隊――“過去を奪還す”
(WINFIELD'S REGIMENT: RECAPTURING PAST)


 2992年、ライラ共和国は新たな部隊であるウィンフィールド防衛軍を創設した。彼等はこれにより、伝説的なタマラー猛虎連隊やステルス連隊――両連隊はライラ共和国の重/強襲部隊の多くが不適応であった機動戦の分野を得意としていた――の能力を再現する事を望んだのである。その成果は成功と失敗の混じり合ったものであり、ウィンフィールド防衛軍はジェイドファルコンと向かい合う事になる前は長年に渡って1個連隊に縮小したままであった。そして、(ジェイドファルコンとの)2度の戦闘を経て、このオリジナルのウィンフィールド連隊は事実上、壊滅したのであった。
 友軍戦線に戻った少数の生き残り達は、打ち減らされた連邦=共和国の他の部隊に吸収された。そして、その中には、ジェイドファルコンによって捕虜にされたウィンフィールド公デイヴィス・ウィンフィールド少将の息子であるジェレミア・ウィンフィールド大尉も含まれていた。AFFCが自分の父親の救出や自分の故郷の解放を全く試みようとしない事に怒ったジェレミア・ウィンフィールドは軍を除隊し、自分の一族に残された資産を整理し、そして、旧連隊の生き残り達を中核とした1個大隊を創設した。
 誰もを驚愕させた事に、ジェレミアはジェイドファルコ占領地域への無許可攻撃を実行する為に自分独自の部隊を雇ったのであった。3057年、その惑星“バトラー”への攻撃に着手したウィンフィールドは、“拒絶戦役”後の大混乱を利用して星系へ突入した。しかしながら、ジェイドファルコンは弱体化していたが、それでもその攻撃を高く付くものへとしたのである。ウィンフィールド大佐は自分の父親の居場所を突き止めるのに失敗している間に、ほぼ1個中隊を失った。しかしながら、彼は3050年に捕虜となった支援要員の幾人かの解放を為し遂げ、更に氏族技術製品の捕獲もしたのであった。
 ウィンフィールドの打ち減らされた部隊は、新たに成立したライラ同盟に帰還した際に冷淡な扱いを受けた。キャサリン・シュタイナー=ダヴィオン国家主席は国境に大挙して押し寄せて来させる程にジェイドファルコンを刺激する事を望んではおらず、自分の不興の念をジェレミア・ウィンフィールドに示したのである。それから間もなく、ウィンフィールドはライラ同盟を離れ、自分の部隊を“ケイオス・マーチ”での仕事に引き連れていった。彼は短期契約をこなしつつ、新たな連隊を作り上げる為に人員の勧誘を続けた。そして、3065年、ウィンフィールド大佐はマリア帝国からオファーを受けた。ここでマリア帝国のゲルマニウムの光景が心に浮んだ事から、ウィンフィールドは素早く契約をし、そして、コンパス座連邦の反撃に巻き込まれる事となったのであった。
 ウィンフィールド連隊は、その旧家に因んだ緑と黒の塗装を採用している。また、陥落した惑星“ウィンフィールド”の旗を、その徽章としている。

ドラグーン・レーティング: C−

主要士官
 ジェレミア・ウィンフィールド大佐は駆り立てられている人物である。一族、友人達、自分が統治する予定であった惑星の全てが、憎むべきジェイドファルコンの鉤爪の中にあるのを知っている彼は中心領域から氏族を駆逐するのに十分な大きさの軍勢を作り上げる事を誓っている。このジェレミアの壮大な大望は、彼の新兵勧誘の選択を見境無いものにしている。

戦術
 この連隊は、そのオリジナルの隊員達によって伝えられた機動/攻撃/待ち伏せ攻撃の経験を信頼している。ウィンフィールド連隊は敵と激しい交戦をするような事は決してせず、優越している機動力を使用して敵を待ち伏せ場所に誘き寄せたり、敵の側面から攻撃をしたり、敵が安全な後方地域だと思っている場所を攻撃したり、敵を確固撃破できる場所にて攻撃をしたりする事の方を好んでいる。

支援
 この連隊の急激な成長は、その支援人員達へ無理を深刻に強いている――支援人員達は必要な整備を60%程しか提供できていないのである。数少ない救いの1つは、惑星“バトラー”攻撃の際に解放したボンズマン達によって伝えられた技術知識である。
 ジェイドファルコン占領地域への攻撃を厭わない船長を見つけ出す事ができなかったウィンフィールド大佐は、自分独自の航宙艦を購入せざるを得なかった。その艦齢3世紀のスターロード級航宙艦“ハートフォード”は、かなりくたびれているが使用可能な状態である。しかしながら、もはやその2隻のオーバーロード級降下船は全部隊を輸送するに足る収容力を有してはいないのであった。

ウィンフィールド連隊
部隊規模: 1個メック連隊 熟練度: 一般 忠誠度: 信頼

第1大隊/指揮官: ジェレミア・ウィンフィールド大佐
第2大隊/副指揮官: フレダ・フォー・シェン中佐
第3大隊/副指揮官: エヴァン・バートン少佐

 マリア帝国との契約は、ウィンフィールド大佐に3つ目の大隊を追加する事を可能にした。オレリィ皇帝は気前の良い事に(もしくは自暴自棄であったのか)、3個中隊の新品バトルメックを購入するのに十分な資金を提供したのである。

ライトニング・ストライク
部隊規模: 1個航空大隊 熟練度: 古参 忠誠度: 信頼

航空部隊指揮官: マリーナ・デ・ヴェガ少佐

 ライトニング・ストライクは、ウィンフィールド大佐がジェイドファルコン占領地域へのその侵攻援護用に彼等を雇うまでは、重戦闘機大隊の独立傭兵部隊であった。ライラ宙域への帰還の際、デ・ヴェガ少佐は自分の部隊がウィンフィールド連隊と同罪であるとLAAFに見なされている事に気づいた。そして、選択肢が限られていた事により、ライトニング・ストライクはその雇用主に付き従って行ったのであった。


BACK